環境雑感と勝率について
あまり今の環境に言及するのもどうかと思いますが、少しだけ。
前回の制限改定で神の宣告は制限、魔導戦士ブレイカーは無制限になりました。
これが意味することとは、コナミさんが完全にロックタイプのデッキを弾圧したということです。
前々から、ビートダウンよりのデッキこそが推奨されるべき、という考えが多くのプレイヤーのなかにもありましたし、コナミさんもワンキルについてはその都度、ロックについては徐々にその制限を強めて対応してきました。
その動きに拍車をかけたのが、破壊効果を持つモンスターカードの大量生産でした。
賢者ケイローンがでてきたあたりから(ガジェや変異カオスの時代あたり)この方向性はでていたと個人的に思います。
汎用性の高いモンスターを作ることは難しいのですが、今やスタンダードなるデッキは存在せず、多少使うタイミングを選ぶカードであっても、それらの収束によりデッキパワーが格段に高まるもの。
そういうデッキが環境の中で選ばれている今、1:1交換のカードでも見向きもされません。
ただ、これは今に限った話ではなく、昔から「アドバンテージの取れるカード」がスタンダードのデッキを構成する中心であったことを考えれば普通のことですね。
1:1以上のことができないなら、地味、というレッテルを貼られるのも無理はありませんし、そこに時間軸は関係ないでしょう。
しかし、こうした中でライトロードがメタ環境の中で第一に位置付けられているということは私の目から見れば「異常」だと思っています。
それと同時に、ここまでモンスターの力が強くなってしまったかと思いつつも、また、ここまでプレイヤーが「モンスター至上主義」の考えにとりつかれているのかな、と思っています。
ターンごとに増える墓地のモンスター。魔法のよる加速。21アタッカーのメタモンへの暴力。戦闘のスピードを加速させるオネスト。そして、裁き。
これらが集まり、総合的にライトロードは「早く相手を倒せるビートダウン」のトップとしてその座にいます。
ですが、かみ合わせによっては即死、つまり初手が死札しかない、という可能性も多分に含んでいます。
事故のひどさっぷりは全盛期の猫以上と言えるでしょう。
それでも、なぜライトロードは選択されるのか。
なぜ、昔以上に今は不安定だが爆発力があるデッキが選択されるのか。
それには様々な理由があるとは思いますが、コナミさんが作りだしてきた「デュエルの高速化、ビートダウン化」が関わっているのは事実だと思います。
つまり、モンスターで殴ることが勝利への近道、という考え方が多くのプレイヤーの根底にあり、コナミさんがそれを促し喚起した結果、「スピード」が「安定」よりもよりデュエルにおいて重視されるようになったのではないでしょうか。
もうひとつには、単純に「勝率がいい」から。
何を当たり前のことを、と思われるかもしれませんが。
単純に相手に勝てる確率が高ければ、多少のリスクがあってもマッチでは勝てる。
ならば、そちらを選ぶ。
実際合理的な判断でしょう。
ただ、私がここで言いたいのは、「勝率が良い」というのはプレイヤーの主観であり、幻想であるということです。
なぜなら、これは当たり前のことですが、一人のプレイヤーが全国のプレイヤー全員と対戦ができるわけがありません。
それぞれの地区なり環境でベストなデッキを選び、勝ち抜くことが「勝率」につながります。
その上で優勝するデッキはやはり賞賛されるものですし、それが勝率のいいデッキはこれ、というプレイヤーの考えに影響を及ぼすわけです。
つまり、「どのようなデッキが強いのか?」、ではなく「勝ったデッキが強い」。
こういった判断が現在の多くのプレイヤーの思考形態でしょう。
これを揶揄したいとかそういうことではないです。
ただ、相手との相性や勝ちに至るプロセス、ここでのこのプレイング、この構築、等そういったことが置き去りに「勝率」という言葉がひとり歩きしているのではないか、ということです。
あくまで勝率は相対的なもの、と捉えればまた心の余裕もできるでしょうし、新たにデッキを作る意欲も湧いてくるでしょう。
そして、多様なデッキによるメタ循環や環境変遷が進められていって欲しいな、と願っています。
2009.10.27 | Comments(0) | Trackback(0) | 考察



